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営業メールで新規開拓!成功させるための手順を1から徹底解説

営業メールで新規開拓

企業が新規顧客を開拓する手段として、顧客候補先に営業メールを送る方法が挙げられます。メールは電話や訪問と異なり、受け取り側の都合が良いタイミングで読めるうえに、必要に応じてデータファイルの添付も可能です。

しかし、やみくもに営業メールを送っても満足な成果を得られるとは限りません。適切な準備や内容などをよく考えて、効果的な営業メールを作成しましょう。この記事では、営業活動でメールを扱う際の手順を詳しく解説します。

 

ポイント①:営業メールのKPIを設定する

営業活動でメールを使用する場合、まずは「KPI」を設定しておくと良いでしょう。KPIは「Key Performance Indicator(重要業績評価指標)」のことで、マーケティング上の最終的な目標達成に向けた、中間指標です。

設定したKPIをもとに計画→実行→評価→改善のPDCAサイクルを回せば、最終的な目標の達成に着実に近付くことができるでしょう。以下では営業メールにおけるKPIについて、より具体的に解説します。

営業メールにおけるKPIの指標

営業メールのKPIとしては、主に以下の4種類が挙げられます。

到達数

送信したメールが相手のもとに届いた数です。メールを送ってもエラーが発生したり迷惑メール扱いされたりすると正しく届かず、送信した意味がなくなります。送ったメールが届かなかった数を示す「不達率」で考える方法もあります。

開封率

送信したメールが開封された割合です。メールのタイトルや送信アドレス、配信する時間帯などにより上下します。一般的には一斉配信メールやキャンペーンごとに測りますが、毎回パーソナライズする場合は、期間・ターゲット・営業ステージごとにまとめるとその後の対策を検討しやすいでしょう。

クリック数

メール内に記載されたURLがクリックされた回数です。相手がメールの内容に関心を持ってくれたか否かを判断できます。ただし、クリック数が多くてもCV(コンバージョン)数が少ない場合は、最終的な目標を達成できていないため対策が必要です。

CV数

「コンバージョン数」の略で、営業メールの目標達成数、すなわち相手の会員登録やアポイントの設定といった具体的なアクションにつながった数を指します。

KPI設定時の目安

KPIを設定する際は、まず最終的なCVの目標数を決め、そこから後述する各段階で減っていく量を考慮してメールの配信数を算出しましょう。大前提として、営業メールの大半はCVの目標には至らないため、一般的にはCV目標数より非常に多く配信する必要があります。

KPI設定時の一例です。

・到達率:90%

・開封率:20%(開封数/配信数)

・クリック率:2%(クリック数/配信数)

・CV率:0.1%(CV数/配信数)

例えば、最終的なCV目標数が1件の場合、配信数は1,000件必要です。その中で、到達数は900件、開封数は200件、クリック数は20件が、KPIとして設定されます。

ポイント②:送信前の準備を行う

営業メールで新規開拓

営業メールを送る前にはさまざまな準備が必要です。友人や家族宛のプライベートなメールと同様の感覚で送ってはいけません。また、効率的な営業活動のためには送る相手の選定も必要です。適切な相手に適切な内容のメールを送れるように、あらかじめ体制を整えておきましょう。

続いては、営業メール送信前の準備内容を紹介します。

最新の営業メールリストを入手する

営業活動でメールを利用する場合、最初に営業メールのリストを入手しましょう。営業対象をある程度絞らないと、営業活動の効率が悪くなってしまいます。営業メールリストは、自社で作成する方法と専門業者から購入する方法があります。

自作する場合、各社の情報収集やデータ入力、管理が必要になり手間がかかってしまいます。一方で、安価に作れる点やリストに必要な連絡先だけを厳選して入れられるのは利点といえるでしょう。

作り方は、こちらの記事をご覧ください

営業リストの効果的な作り方とは?管理方法やツールまで一挙解説!

購入する場合は、費用がかかり自社に合わない企業の連絡先も入ってくる可能性がありますが、手軽にリストを入手できます。コストと手間のどちらをとるか、自社に合わせて選択しましょう。

自社ドメインを取得する

メールを使う際に必要なドメインも、自社専用のものを使いましょう。フリーメールアドレスは利用料金がかかりませんが、「セキュリティ面で弱い」「サービスが終了するとメールアドレスも使えなくなる」などの欠点を抱えています。また、自社ドメインを使っている方が、相手からの信頼も得やすくなるでしょう。

ドメインを取得するためには、ドメイン会社とレンタルサーバーを契約する必要があります。それぞれ使用できるドメインの種類やサービスの安定性などが異なるため、自社に最適な会社を吟味しましょう。

なお、会社でドメインを取得する場合、「.com」や「.jp」などさまざまな種類が選択肢となります。おすすめのドメインは「.co.jp」で、日本にある法人格のみが取得できるドメインです。「.co.jp」の利用は、会社自体の信頼性を裏付ける方法として有力といえるでしょう。

添付ファイルを圧縮する

メールに資料や画像などを添付する場合、圧縮して容量を小さくしておきましょう。圧縮せずにそのまま送るとメールの容量が大きくなり、先方がメールを受信できない可能性があります。一般的に、容量が2MB以上になる場合は圧縮して送ったほうが良いとされており、大きくとも3MBを超えるべきではありません。

データの圧縮は、一般的にZIP形式で行われています。ExcelやWordなどのデータはZIPを利用しましょう。画像データはZIP以外にも、サイズを小さくしたり解像度を下げたりしても容量を小さくできます。なお、PDFファイルの場合はもともと圧縮技術を使用しているため、ZIPを利用してもほぼ容量が変わりません。PDFをメールで送る場合は、ファイルストレージサービスなど外部ツールの利用がおすすめです。

複数の文章パターンを用意する

営業活動で送るメール文面はある程度定型化できるため、複数パターンの定型文を用意しておくと便利です。「商品に興味はあるが内容を詳しく理解していない」「十分に理解しておりすぐにでも契約したい」など、営業先にはさまざまなステージがあります。このステージごとにテンプレートを用意しておき、最適な内容のメールを送ることで、契約成立に向けたスムーズなアプローチが可能です。

なお、初めて連絡をとる相手の場合、不審に思われないよう配慮しましょう。具体的には、自分の名前や所属する会社、連絡した目的などを必ず伝えます。一方、すでに取引の実績がある相手の場合、新規の相手ほど気を遣う必要はないでしょう。ただし、失礼な言い回しや誤字脱字には注意が必要です。

メールの例文については、こちらの記事でご紹介しています。

営業メールでアポ獲得!シーン別で使える例文と5つのポイント

ポイント③:メールの書き方を押さえる

メールの書き方

実際に営業メールを作成する段階になったら、メールの書き方にも注意しましょう。具体的には、まず件名はひと目でメールの内容がわかるように工夫します。社名や担当者名を記載するのもマナーです。次に本文は、伝えたいポイントをわかりやすくまとめることを意識しましょう。文字量やレイアウトへも配慮しつつ、相手のベネフィットや求めるアクションを明記します。

最後に、送る時間も考慮するのがおすすめです。相手側の営業時間内のうち、特に高い開封率が見込める時間帯を狙いましょう。

上記のようなポイントを知っていれば、営業メールの効果を最大化することができます。営業メールの書き方についてより詳しく知りたい方は、こちらの記事をご覧ください。

営業メールの書き方を解説!コツを押さえてアポ・商談を実現させよう

ポイント④:メールを送信したままで終わらせない

営業活動は、メールを送信したら終わりではありません。メールは先方とコミュニケーションをとるための手段のため、こちらから伝えたいことを一方的に連絡するだけでなく、相手からの返事にもしっかりと対応しましょう。

また、次のメールの質をより良くするためにも、メールの分析・改善を行うことも重要です。それぞれのポイントについて、以下で詳しくみていきましょう。

反応があったらすぐに対応する

営業メール送信後、先方から反応があったら迅速に対応しましょう。返事が遅いと、相手はメールが届いていないのかと不安になったり興味が薄れたりする可能性があります。

すぐに返信できない内容の場合、結論が出ていないからと返信を遅らせるよりも、現状を素直に伝えましょう。「現在確認中です」のような内容であっても、まったく返事が来ない場合に比べれば誠実な印象を与えます。

効果分析を行い精度を高める

定期的に、営業メールの効果が出ているか分析しましょう。効果分析ではPDCAサイクルが欠かせませんが、営業メールの効果分析はCheck(評価)に該当します。メールの開封率・返答率など、KPIとして設けられる各項目を振り返りましょう。その際、グラフなどにまとめるとわかりやすくなります。

CheckのあとはAction(改善)を忘れてはいけません。評価により判明した問題点を洗い出して改善方法を考案、実行していきます。一連のトライアンドエラーを繰り返せば、理想的な営業活動に近付くことができるでしょう。

営業メールで新規開拓を実現しよう

企業の営業活動はさまざまな手段で実施可能で、なかでもメールは身近かつ任意のタイミングで送信・確認できる便利な手段です。営業メールをより有効活用するためには、計画・準備を綿密に行ったり書き方に気を配ったりとさまざまな工夫を凝らしましょう。

新規開拓の手段でお悩みなら、ぜひ以下も併せてご確認ください。

新規開拓の方法とは?具体的な17の営業手法

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この記事を書いた人

a.kusanagi
a.kusanagi

エッジテクノロジー株式会社AIプロダクト事業部マーケティング担当。営業ノウハウをわかりやすく記事にまとめてお届けします。

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