新規開拓営業で効果が出るテレアポとは?気を付けたいポイントも解説
新規開拓の営業をする際は、できるだけ多くの顧客にアプローチしてアポイントを獲得する必要があります。アプローチの手段にはいろいろありますが、なかでも電話で営業活動を行う「テレアポ」は、新規開拓営業において効果的な手段といえるでしょう。テレアポによる営業活動であまり成果を得られていない場合は、今一度自社のテレアポ戦略を見直すことをおすすめします。
この記事では、テレアポの概要や必要性、失敗しないためのコツ、注意点について解説します。
目次
新規開拓の営業におけるテレアポとは?
「テレフォンアポインター」の略称であるテレアポは、多くのアポイントを獲得することを目的として、顧客リストをもとに電話をかけ、製品やサービスの購入・利用を勧めるものです。ここでは、企業にかける場合と一般家庭にかける場合の2つのパターンについて解説します。
企業に営業電話をかける場合
顧客リストをもとに企業へ電話をかけ、製品やサービスの購入・利用の決定権を持つ担当者へつないでもらいます。その後、担当者に製品やサービスの説明をして、アポイントをとるという流れです。対面でのアポイントをとった場合は、指定日時に企業へ直接出向き、具体的な商談を進めます。
一般家庭に営業電話をかける場合
顧客リストをもとに一般家庭へ電話をかけ、商品の説明をしてアポイントをとります。アポイント取得後は、指定日時に一般家庭へ直接訪問します。
なお、一般家庭の場合、営業を受けるのに慣れた担当者がいるわけではありません。そのため、日時を決めたといっても、訪問先が忙しかったり営業を警戒していたりすることがあるため、対応には注意が必要です。
テレアポの必要性
なかには、テレアポは非効率で成果が出にくいと考える方もいらっしゃるでしょう。しかし、企業が顧客に対してリアルタイムの会話を通じて自社や自社製品・サービスをアピールできることから、テレアポにはさまざまな強みがあります。ここでは、テレアポが新規獲得営業において必要な理由について解説します。
新規獲得につながる
テレアポは、企業から顧客に働きかける「アウトバウンド営業」で、顕在顧客を持たない企業であってもターゲット層に積極的なアプローチが可能です。顧客とリアルタイムで話せることから、「会話の中で顧客との信頼関係を築きやすい」「顧客のニーズに応じて臨機応変に製品やサービスのアピールができる」などの特長があります。
これらの特長を最大限に活用すれば、スタートアップ期の企業であっても、もしくは新たな事業領域に進出する場合も、新規での顧客獲得を実現できます。そのため、多くの企業にとってテレアポは必要不可欠な営業方法といえるでしょう。
早期に結果につながる
テレアポは、顧客からの反応をダイレクトに知ることができるため、営業成果がすぐにわかる点も強みです。Web広告よりも即効性があることから、時間やコストの削減にもつながります。また、短時間に多くの件数をこなせるため、スピード感のある営業を行いたい場合や、手早くデータを収集したい場合にも適しています。
テレアポで失敗しないための3つのコツ
テレアポは、製品やサービスを利用する決定権のある人に取り次いでもらい、アポイントを獲得するまでがゴールです。そのため、ただやみくもに数をこなせば良いというわけではなく、コツを押さえて効率的かつ効果的にアプローチすることが重要です。ここでは、テレアポで失敗しないために押さえておきたいコツを3つご紹介します。
空き時間を狙ってかける
最初のコツは、事前に見込み客が余裕のある時間を調べておき、見込み客の空き時間を狙って電話をかけることです。
テレアポでアポイントを獲得するためには、まずは担当者と直接話さなければなりません。何度電話をかけても担当者が不在であれば、再度かけ直すか、確約されていない折り返しの電話を期待しなければなりません。そのため、できるだけ高い確度で担当者が電話に出てくれるタイミングを狙います。
多くの場合、朝から午前中は担当者が在席している可能性が高いでしょう。特に10~11時前後は、一般的に担当者につながりやすい傾向にあるようです。
また、電話で担当者と話すことができたら、定期的に連絡をすることもポイントです。なぜなら、1度目のテレアポで成約となる可能性は低いためです。相手から手応えを感じられれば2~7日以内に、どちらともいえない場合は1ヶ月以内を目処に、再度電話をかけると良いでしょう。
わかりやすい提案をする
自社製品やサービスを購入・利用してもらいたいからといって、商品の説明を過度に行うのは逆効果です。顧客視点に立ち、製品やサービスの活用によってどのようなベネフィットがあるかを伝えましょう。
その際、相手に最後まで聞いてもらえるように、要点を押さえ、魅力を簡潔に伝えることがポイントです。また、説明の中で主観的や抽象的な表現を使わないように気を付けます。漠然とした内容ではなく、導入実績など客観的データに基づいた製品・サービスの特長を伝えられる営業トークをしましょう。
明るい声を心掛ける
視覚情報のない電話では、「声」が印象を決める重要な要素となります。通常よりも高めのトーンで、相手に爽やかで明るい印象を与えましょう。また、表情やアクションは実際に行うこともポイントです。電話越しではこちらの表情や仕草は見えないものの、実際に行うことで自然な声を発することができます。
とはいえ、不自然に明るい話し方をすると、いかにも営業電話らしく感じられてしまうため、明るさを保ちつつ落ち着いて話すことも大切です。難しく感じるかもしれませんが、電話を受ける相手の視点に立ち、どのような話し方であれば信頼関係を築けて、話を聞きたいと思ってもらえるかを今一度考えてみると良いでしょう。
新規開拓営業でテレアポを行う際の注意点
テレアポで営業活動をする際は、コツを押さえると同時に注意点にも配慮しなければなりません。無意識のうちに成果を遠ざけている可能性もあるため、下記でご紹介する点で当てはまるものがないか確認しましょう。ここでは、新規開拓営業でやりがちな注意すべきポイントを3つご紹介します。
手当たり次第にかけない
成約確度が高い見込み客をリスト化し、優先的に電話をかけましょう。リストを活用する際は、電話をかけた日付や担当者の名前だけでなく、手応えの有無や相手の印象などの細かな情報も書き足します。
また、都度情報を更新し、常に最新化しておくこともポイントです。実際に電話をかけて得た情報はもちろん、電話をかけた数や受付突破の数、具体的な日時の提案までたどり着けた数、アポイント獲得数なども記録・分析します。実際に行ったテレアポを分析することで戦略を立てられ、今後の営業活動に活かせるでしょう。
話が一方的にならないようにする
相手が聞きたい情報を分析し、潜在的なニーズを探りましょう。自社の製品やサービスを利用してほしいからといって、話を一方的にするのはアポイントをとるチャンスを失ってしまうことになりかねません。
中には、沈黙を恐れて一方的に話し続けてしまうケースもあるでしょう。そうではなく、相手のテンポに合わせて、どのような課題や悩みを抱えているのか、製品・サービスの利用を躊躇するのであれば何が原因となっているのか、効果的な質問を投げかけて相手の話を聞く姿勢が重要です。
また、切り替えしのフレーズ集を用意しておくのもおすすめです。「お金がない」「今は考えていない」と言われた際に、瞬時に切り替えられるトークスクリプトを用意しておくとチャンスを逃す確率が低くなります。また、実績や事例などを聞かれた際に、すぐ答えられるように資料を用意しておくこともポイントです。
消極的にならない
丁寧な口調を心掛けるあまり、「今、お忙しいでしょうか」「今、お電話大丈夫でしょうか」と切り出してしまうこともあるでしょう。しかし、このような相手の顔色をうかがうような切り出し方は、相手に電話を断る理由を与えることになります。この場合は、「お忙しいところ失礼します」と簡潔に伝えると良いでしょう。
また、製品・サービスの説明の際に消極的な印象を持たれてしまうと、説得力が落ちてしまったり、本題に移る前に断られてしまったりすることもあります。「また断られてしまうかもしれない」という不安は一旦捨てて、自信を持って落ち着いて製品・サービスの魅力を伝えましょう。
新規開拓営業にテレアポを取り入れよう!
この記事では、テレアポによる新規開拓営業で効果を出すために知っておきたいポイントについてご紹介しました。テレアポは、一見地道な営業活動ですが、顧客とリアルタイムで話せる、早期に結果につながるなど、多くのメリットがあります。
テレアポをする際は、手当たり次第に電話をかけるのではなく、成約確度が高い顧客をまとめたリストをもとに、都度情報の最新化・分析をしながら活動していくことがポイントです。この記事でご紹介したコツや注意点を参考に、新規開拓営業について見直してみてはいかがでしょうか。