広告にはどんな種類がある?それぞれの特徴や効果的な運用方法を解説
商品やサービスを購入してもらう際に、認知度拡大や購買意欲を促進する効果のあるものが広告です。広告は生活の中に溶け込んで日常的に目にするものですが、闇雲に打ち出しても効果は高くありません。そこでこの記事では、どのように広告を運用すると効果的になるのか、広告の種類にはどんなものがあるのかを紹介します。
目次
オンライン広告とオフライン広告
広告は大きく分けてオンライン広告とオフライン広告の二つに分けられます。そのうちオンライン広告とはインターネットを使って打たれる広告のことです。リスティング広告やSNS広告、動画広告などが当てはまります。反対にテレビやラジオ、新聞や雑誌などインターネットを介さない広告のことをオフライン広告と呼びます。
オンライン広告の種類
オンライン広告はインターネットを利用するため、Web広告やデジタル広告とも呼びます。昨今は日常生活においてインターネットの利用が日常茶飯事で、Web広告も自然と目に入れている方が多いでしょう。そのため現代においてインターネット広告は有用な広告の打ち方といえるのです。
リスティング広告/ディスプレイ広告
リスティング広告とは、検索結果に連動して表示されるテキスト広告で、検索連動型広告とも呼ばれます。ターゲットを絞り込めるため、関連する広告を出すことで目をひきやすくなります。費用はクリックに対して支払う料金形態になっており、予算の上限も設定できるため予算を超えたインターネット広告費がかかることはありません。
ディスプレイ広告は媒体のトップページや広告枠に画像や動画を載せて宣伝する広告を指します。テキスト広告ではなく画像や動画を使った広告のため、より詳細に商品を宣伝でき潜在層にアピールすることができるでしょう。
リスティング広告とディスプレイ広告は組み合わせて利用することで、より広告の効果が得られるでしょう。
リターゲティング広告
Webサイトに来たユーザーに対して広告を出す運用方法が、リターゲティング広告です。ほかのWebサイトを見ているときに広告掲載枠に表示される広告のため、追跡型広告とも呼ばれます。
リターゲティング広告は一度商品の購入をやめたり、諦めたりした人を呼び戻す効果があります。特徴は、一度関心を寄せてくれたユーザーに宣伝できるため、訴求力が高いところです。
リターゲティング広告はクリック回数による支払いのほかに、インプレッション保証型という一定回数表示されるまで広告を続ける形のものも存在します。
SNS広告/動画広告
Facebook、Twitter、Instagram、LINEなどのSNSに配信する広告を、SNS広告(ソーシャルメディア広告)と呼びます。ホーム画面やタイムラインなどに表示される広告は一見すると馴染んで見えるため、広告として認識されづらく受け入れられやすいのが特徴です。
また、SNSはその性質上、拡散したくなるような広告を作成できれば大きく広まる可能性を秘めています。そしてSNSは普段から見ている人が多いため、サービスや商品の認知拡大に向いているでしょう。SNSを使った広告には、ほかにもネイティブ広告などがあります。
動画広告はテキスト広告や画像広告などでは行えない、音や動きを組み合わせてサービスや商品をより詳細に紹介できる広告です。動画の開始前や途中などに挟まる形になり、インストリーム広告とも呼ばれます。
動画広告はより意識に残りやすく、認知度や購買意欲の向上に役立つでしょう。YouTubeやTikTokなどの動画を主体としたプラットフォームのほか、GoogleやYahoo!Japanなどに配信されています。特にYouTubeはテレビCMのように広告を利用しており、同様のブランディング効果が狙えるのです。動画の内ではなく外で配信される広告はアウトストリーム広告と呼ばれます。
アフィリエイト広告
アフィリエイト広告は成果報酬型広告です。あらかじめ会員登録や商品購入などの目標を設定しておき、目的が達成された際に広告費が支払われます。ASPというアフィリエイトできる広告媒体を束ねているサービスを利用し、そこからさまざまな場所に記事広告を掲載してもらうという流れになります。
アフィリエイターも報酬をもらえるため、より売れるような記事広告を書いてもらうことで、高い広告効果を見込めるでしょう。
タイアップ広告
タイアップ広告とは、メディア上のコンテンツ内に表示されるインターネット広告です。ユーザーが関心を持って見ているメディアに関連する広告を配信すれば、強い訴求力につながります。
ターゲット層を把握した広告主側が、宣伝したいコンテンツを一緒に読んでもらうために利用することが多いようです。その特性上インタビュー記事やサービスを紹介する記事などにタイアップ広告が配信されます。
オフライン広告の種類
オフライン広告は、テレビやラジオ、新聞などで取り扱うマス広告と、チラシやDM、同梱広告、交通広告や屋外広告などのセールスプロモーション広告に分けられます。オフライン広告はターゲット層を絞り込まず、大衆に広告を見てもらい関心を持ってもらえるのが強みです。ここからはオフライン広告の種類を紹介します。
テレビ広告/ラジオ広告
テレビ広告は、番組と番組の間に挟まれるCMのことです。テレビ広告の特徴といえばやはり、テレビを見ている大多数の目に触れることでしょう。動画広告と同じく視覚や聴覚に訴えるものが多く、印象に残りやすいところも大きな魅力です。ほかと比べると広告費用が高くなりがちですが、ブランディング効果が見込めるためリターンも大きくなります。
ラジオ広告もテレビ広告と同様に、番組と番組の間にCMが挟まれます。ラジオ広告はその特性上動画では制作できず音声広告となりますが、録画したテレビ番組を見るときのようにCMをスキップできません。そのため基本的に視聴者にそのまま広告を届けることが可能です。
またラジオは運転中や作業中に聞かれることが多く、CMもなにかをしながら耳にすることが多いため、自然と刷り込まれる作用があります。そういった特徴からラジオ広告は潜在層に訴求力があり、認知度を拡大させる特徴があるといえるでしょう。
新聞広告/雑誌広告
新聞に掲載する広告をその名のとおり新聞広告と呼びます。新聞はそれ自体に信頼があるため、新聞に広告出稿をすると広告にも信頼が増します。主に中高年層が新聞を読んでいる割合が高くいため、ターゲットに合わせて広告を出稿するのがおすすめです。
雑誌に掲載する広告は雑誌広告と呼ばれます。雑誌広告は審査が厳しいため、雑誌に見合わない広告やテーマにそぐわないとされた広告は掲載されません。反対に、雑誌にあわせた広告を掲載することができれば、雑誌の購入者に強い訴求力を発揮することになります。より関心の強いターゲット層に商品やサービスを広められるといえるでしょう。
セールスプロモーション広告の種類
インターネットやマスメディア以外の媒体に打たれる広告はセールスプロモーション広告(SP広告)と呼ばれます。主に折込チラシやDMなどの紙媒体のほかに、交通広告や屋外広告などさまざまです。マスメディア広告と比べ費用が安く済むのが特徴で、小規模な企業でも取り入れやすいことが魅力です。ここからは特徴的なセールスプロモーション広告の種類を紹介します。
交通広告/屋外広告
交通広告は駅構内や車内の吊り下げ広告、バスやタクシー車内の広告などが当てはまります。
出稿する場所を絞り込み、実店舗のある駅などに交通広告を出せれば、店舗へ誘導する効果も期待できます。しかし交通広告の審査は厳しく、掲載に至るまでの期間が長くなりがちです。掲載の依頼に関しては余裕を持って行っておくといいでしょう。
屋外広告は屋外に掲示する広告の総称です。ロードサインやビル看板、屋外看板などが屋外広告にあたります。屋外広告は大多数の人の目に留まるため、その目的も認知度のアップや実店舗への誘導など、多種多様です。広告は人通りの多いところに掲示されることが多く、多くの人の記憶に反復して刷り込まれることになります。近頃は技術を生かしてデジタルサイネージなどを使った広告も利用されています。
DM広告/折り込みチラシ広告
商品や商材、サービスを宣伝するために直接はがきや手紙を送る広告手法をDM広告と呼びます。主にインターネットになじみのない層に効果的で、高年齢者向けの商品やサービスには高い効果を発揮します。また、既存の顧客にDMを送ることで再度商品を購入してもらえて、顧客育成ができるでしょう。商品を売る際にはサンプルをつけることで、開封率を上げることも可能です。
一方、折込チラシ広告は、新聞と一緒に届けられるチラシに載せられた広告のことです。新聞や雑誌などとは違い、広告内容やデザインなどをある程度自由にできるところが、折込チラシのメリットといえます。その自由性の高さから、伝えたいものをより伝えやすくなるでしょう。折込チラシは比較的広告費が抑えられることも魅力です。
フリーペーパー広告
フリーペーパーとは、誰でも無料で持ち帰れる冊子のことです。その性質上さまざまな人の目に留まる可能性があります。街角やコンビニなどに置いてあるほか、一定の地域に配布されるタイプのフリーペーパーもあり、広告主が配布方法を選択できるのが特徴です。
フリーペーパーは情報を得たいと思っている人が手に取るため、チラシと比べて捨てられにくいという利点があります。また、フリーペーパーは手に取る層を絞り込めるためにターゲティングが可能です。個人ではなく、企業や特定の職種に向けて会員誌を送る会員誌広告もあります。
広告の効果を高めるには?
ここまでさまざまな広告の種類を紹介しました。これらの広告をどのように利用すれば高い効果が望めるのでしょうか。ここからは広告の効果的な利用法について説明します。
訴求したいターゲットを絞る
商品やサービスを購入してほしいターゲットは誰なのかを、あらかじめ絞り込んでおくことが重要です。広告によっては目に留めてくれる顧客の層が違うため、ターゲットを絞り込んでおくと効果的に広告を打つことが可能となるでしょう。
自社および製品の強みを明確に示す
広告でアピールしたい自社や製品の強みを決めておくことで、より多くの人に関心を持ってもらうことも大切です。限られた範囲の広告で購買意欲を持ってもらうために、まず企業側が自社や製品の強みを理解し的確に広告を打ちましょう。
効果を測定し軌道修正を行う
広告を出した後は、想定どおりの効果が出ているかを測定しましょう。もし想定どおりではなかった場合、広告の媒体や量の見直しなど軌道修正を行う必要があります。効果がどの程度出ているのかは、CPAという「1件の成約にかかる広告費」やCTRという「どれほどの確率でクリックされたか」などの指標で測定します。これらの指標で得られるデータは、軌道修正のほかにも次に広告を打つ際の指標としても利用できるでしょう。
まとめ
この記事で紹介した以外にも、DSP広告やジオターゲティング広告、運用型広告といった広告方法もあります。広告と一口に言っても得意とするターゲットは実にさまざまです。また、複数の配信媒体に広告を掲載できるアドネットワーク広告(広告配信ネットワーク)なども存在しています。それらを考慮して広告を効果的に打ち出すことができれば、商品やサービスの売り上げを大幅に上げることができるでしょう。