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Marketing-Robotics様共催「SaaSツールの上手な掛け算~リード獲得から商談設定まで~」セミナー開催レポート

手軽に始めることができる、SaaS(Software as a Service)型のツールが企業間でも注目を集めています。しかし、SaaSツールがあふれ、「自社に合ったサービスがわからない」「ツールを導入したはいいが使いこなせていない」「運用フローが整っていない」など、多くの課題を聞く機会が増えてきました。そんな企業の営業責任者の方向けに、「営業設計におけるSaaSツールのかけ合わせ」をテーマに、リード獲得から商談設定までを効率化するSaaS型サービスの概要と運用設計について解説いたしました。

 

第1部 「SaaSを活用して効率的に誰よりも結果を残す新時代の営業方法」五十嵐 政貴(エヴァンジェリスト)

売上の上がるアプローチは、37個以上といわれ多岐にわたります。みなさんはどのような手法をとっていらっしゃいますか?多くある手法の内、「飛び込み」「テレアポ」がメインとなっているのではないでしょうか。デジタル化が進む時代に、いつまでもアナログな営業方法ばかりに頼ってはいられません。
「アナログ営業から脱し、営業のデジタル化を進めたい!」
そう思っている方にこそ、知ってもらいたいSaaSツールや営業設計についてご紹介いたしました。

BtoBにおける営業フローのトレンド

営業フロートレンド

図1(BtoB営業フロートレンド)

近年、営業の効率化を進めるために、営業設計の際に、分業の形をとる企業が増えてきています。特に、BtoBの営業ではこちらの図のようなフローがトレンドとなっているでしょう。

このそれぞれの工程で、SaaSツールが活用されています。

  • マーケティング:MAMarketing Automation
  • インサイドセールス:Web商談システムや営業の数値化を担うSaaSツール
  • フィールドセールス:SFASales Force Automation)やCRMCustomer Relationship System
  • カスタマーサクセス:SFA/CRMと連携できるような管理システム

商談設定までの流れに合わせたツール活用

営業設計

図2(マーケティング/営業設計について)

このように、さまざまなSaaSツールが提供されていく中で、ツールばかりを意識してしまい、実際にアポイントにつながっていないことも多くあるのではないでしょうか?ツールでなにができるのか、また、マーケティング部と営業部が考えるそれぞれのアポイント獲得までの設計(考え方)も明確にしておく必要性があります。

マーケティングと営業で異なるプロセス

  • マーケティング部:興味喚起からリードを育て、問い合わせに至るまで地道に顧客を育てる。潜在ニーズをもった顧客にリーチできるが、時間とコストがかかる。
  • 営業部:ターゲットとなる決済者に対して直接的にアタック。ニーズが顕在化しているターゲットに対してアプローチするので、時間はかからないが、常に自分たちが開拓に動かないといけない。

このように、マーケティング部と営業部では商談化までの流れが異なる上、そのプロセスも一長一短であるため、企業としてはどちらも続けていくことが必要となります。だからこそ、それぞれ活用すべきツールとその活用法も企業ごとで異なり、一概にこのツールを使っていれば間違いがないということはありません。「何がしたいのか?」に焦点を絞ってツールを選定し、運用設計をすることが必要となるのです。

営業のデジタルトランスフォーメーション

営業部に所属するセールスパーソンがいつも考えていること。それは「早く多くの決裁者に会いたい」ということです。セールスパーソンの「何がしたいのか?」に合わせたツールを選定する必要があります。セールスパーソンの想いを叶える効果的なデジタルトランスフォーメーション(営業のデジタル化)の図がこちら。

営業デジタルトランスフォーメーション

図3 営業デジタルトランスフォーメーション

リストの作成から顧客獲得まで、すでにWeb完結できる時代になっています。特に、人手に頼ってきたアウトバウンドセールス(テレアポや飛び込み)も変革期を迎えています。

アウトバウンドセールスを効率化するツール

ターゲットをセットすれば、人がテレアポをする代わりにWeb上の問い合わせフォームへ自動的にアプローチする営業支援ツールGeAIne(ジーン)

とはいえ、先ほども触れたように、ツールだけをそろえても、うまく運用ができないという問題がでてきます。今回のセミナーでは運用部分のご質問も受け付けました。
ツール選定などにお悩みがございましたら、まずはご相談いただくか、セミナーにご参加ください!(営業支援ツール「GeAIne」について詳しく知りたい方はこちら

第2部 「MAツールを活用して営業を飛躍的に効率化する方法」古川陽一さま(MAコンサルタント)

今、マーケティングやインサイドセールスで、業務を飛躍的に効率化させるツールとして注目を集めている「MAツール」。しかしながら、その運用方法に悩む企業が大変多く、実運用ができず放置されているケースも少なくありません。MAコンサルタントとして大手企業から中小企業のMA導入コンサルティングをしていらっしゃるMarketing-Robotics(マーケロボ)古川さまより、MAツールの基礎基本から、運用までのポイントについて解説いただきました。

そもそも、マーケティングとは?

「適切な人と、適切な時に、適切な数の、商談を設定すること」

これが、マーケロボが考える「マーケティング」です。このフローを効率化するための補助的なツールとしてMAがあります。
「見込み顧客に発見してもらい、興味をもってもらい、状況を把握し、話を聞きたくなったタイミングでセールス部隊に商談を設定すること」
これこそがマーケティングにおいて求められていることなのではないでしょうか。

営業設計における『狩猟型』と『農耕型』

営業活動の中で、みなさんは「新規顧客開拓」と「既存顧客育成」のバランスを考えて営業設計をしていらっしゃいますか?
一度商談をした企業をABCのランクに分けた際に、セールスパーソンはAランクの顧客にのみ集中してしまい、BCランクの顧客は放置状態というのはありがちな光景だと思います。

狩猟型』:「新規開拓」を常に続け、Aランクのみにアプローチしたいという営業設計
農耕型』:BCランクも定期的にアプローチをして関係値をつくっていく営業設計

BCランクも管理していけば、検討するタイミングが来たときに、Aランクに上がります。そして、成果をコンスタントにとり続けるセールスパーソンはこの方法を忠実に守っています。

しかしながら、定期的に連絡をとっていくのはなかなか大変です。
増え続ける見込み顧客リストをExcelで管理したり、全見込みリストに定期的にテレアポしたり、、
見込み顧客との打ち合わせが増えれば増えるほど、抜け漏れが発生し、仕事量が増えていきます。
だからこそ、常に成果に追われているセールスパーソンは、常に状況を把握していなければならない「見込み顧客の育成」ではなく、「新しい顧客に対してアプローチ」をし続ける『狩猟型』の営業スタイルから抜け出せずにいるのです。

見込み顧客の興味度合いがわからない

どうやって、一度アタッチメントがあった見込み顧客の興味度合いを常に測り、温度感が上がったタイミングで連絡をとるように見張ることができるのか。この問題を解決できるツールがMAツールなのです。これを理解せずに、MAツールを導入してしまうと、うまく運用ができず「MAツールは使えない」という認識ができてしまいます。

MAツール活用に関して最初に「伝えたいこと」

MAツールについて活用を検討している中で、多くの方が勘違いをしていることがある、と古川さんは指摘しています。

MAツールを活用すれば、勝手に顧客が増え、自動的にお客さまがお申込みをしてくれるものだと、思っていらっしゃいませんか?まず皆様に最初にお伝えしたいことがございます。MAツールを使ってもリードは勝手に増えません!

「え?じゃあMAツールって何ができるの?」そう思った方にお応えするセミナーを開催いたしました。こちらではセミナーでお話いただいた中で、MAツールでできること、MAツールの活用場所をメインに取り上げていきます。

MAツールでは何ができるのか?

他のCRMツールなどと同じように、MAツールができることにも限りがあります。
セールスパーソンが知っておくべきMAツールの機能は、大きく分けると4つあります。

MAツール4つの機能

  1. リードジェネレーションLP作成・フォーム作成)
  2. リードナーチャリング(メール配信分析・シナリオ設計)
  3. リードクオリフィケーションWeb閲覧解析・スコアリング)
  4. リードローテーション(顧客データ管理・プロダクト連携)

これさえうまく活用ができれば、セールスパーソンの営業課題の多くが改善されます。

MAツールの機能

図4(MAツールの機能)

先ほどの図3(営業デジタルトランスフォーメーション)でもあったように、すべてのツールをつなぎ合わせれば、うまくサイクルが回るように設計することは可能です。ですが、MAを「リードを作ってくれるツール」として位置付けてしまうと、その時点で営業設計に無理が生じます。

ポイント

MAツールを使ってもリードは増えない」といった真意。
MAツールを導入しても、ターゲットに対して何かしらのアクションを起こし、サイトにアクセスしてもらわない限りリードは生まれないということ。

Marketing-Robotics(マーケロボ)について

Marketing-Robotics株式会社では、企業の中でMAツール運用を内製化できるようになるまで伴走しております。ツールを提供して終わりなのではなく、「SaaS×人」という意識をもってMAツールを活用する企業さまのお悩みを解決しています。
MAツールの活用方法や選定に悩んでいる方は、ぜひご相談ください。(「Marketing-Robotics(マーケロボ)」にご興味がある方はこちら

第3部 企業間ディスカッション

こちらでは、来ていただいた企業のみなさんが抱えている課題や、デジタルトランスフォーメーションの進みについてインタラクティブなディスカッションを行いました。みなさんのお話を聞いていたところ、デジタルトランスフォーメーションのフェーズによって、課題が異なることがわかりました。

デジタルトランスフォーメーションのフェーズ

  • 基本的にはツールをいれていないが、今後考えていきたい。
  • ツールを少しずつ使い始めているが、まだ設計段階。
  • 多くのツールを導入しているが、使いこなせていない

それぞれのフェーズや企業の体制によって、課題は異なります。各企業がどんな取り組みをしながら営業の効率化、デジタルトランスフォーメーションを行っているのかを伺うことで、自社にない取り組みを知ることができる機会となりました。また、そこにエヴァンジェリストの五十嵐やMAコンサルタントの古川さまがすぐにお悩みにお答えしていく場となったので、参加アンケート満足度の高いセミナーとなりました。

今後はこういった各企業さまのお悩みもまとめて発信し、お答えするセミナーも随時開催いたしますので、ぜひ機会があればセミナーにお越しください!

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この記事を書いた人

r.arasaki
r.arasaki

どうも、鬼のカスタマーサクセス、だでぃです。 新規セールスからカスタマーサポート、Webディレクションまでを手掛けたフルスタックCSとして、現在はSaaSプロダクトを活用した顧客の成果最大化のサポートをしております。 事業部からのコメント 『救われた企業は数知れず、卓越した文章技術に舌を巻く 』

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