営業の後追いメールとは?成果を上げる5つのポイントと例文を紹介
営業活動を行う際、商談が終わってもそのまま放置してはいけません。そのままにしてはいけません。商談終了後の「後追いメール」でフォローをすることにより、何もしない場合よりも契約成立の確率が高まります。
ただし、後追いメールは内容によってかえって悪い印象を与えてしまう可能性もあるため注意が必要です。適切なメールを送って、営業活動を有利に進めましょう。
この記事では営業活動後の後追いメールについて、概要や効果を上げるポイントなどを紹介します。
目次
後追いメールの効果
営業後に後追いメールを送るメリットとして、主に以下のようなものが挙げられます。
顧客の行動を後押しする
適切な後追いメールには、顧客に行動を促す効果があります。商談中に伝えきれなかったメリットや新たな提案などを後追いメールで補足することで、顧客が関心を持つ可能性が高まります。
顧客の印象に残る
質の良い後追いメールは、自分を顧客に印象付ける効果が期待できます。後追いメールは多くの営業担当者が送るものですが、定型的な内容ではなく独自性を感じるメールを送れれば、印象を残すことができます。その際、マナーを守りつつ個性的なメールを書く工夫が必要です。
存在を思い出してもらえる
商談時にすぐに契約成立とならなくても、後追いメールを送ることで自社の存在を思い出してもらえます。営業活動を行っても時間が経つと忘れてしまい、商品の魅力や重要性も薄れて契約に至らない可能性が高まっていくものです。
しかし、後追いメールを送ることで商談時の記憶が蘇り、業務を遂行するなかで商品やサービスの必要性を感じて契約したいと考えてくれるかもしれません。
顧客と関係を深められる
自社と顧客との間で、中長期的に深い関係を構築することも可能です。人同士も会社同士も、親密な関係を築くには充実したコミュニケーションが肝要です。営業活動が終わってからも顧客とコミュニケーションをとることで、顧客からの信頼を勝ち得て、将来的な課題解決の手段やメリットの提供がスムーズにできるようになります。
後追いメールの例文
後追いメールを書く際は、最低限のマナーと、その後のコミュニケーションに繋げやすい内容を意識しましょう。後追いメールにはある程度決まった型があるため、型を守ったうえで適度にオリジナリティを出すのがポイントです。
以下は後追いメールの基本的な例文です。営業活動時に顧客から「検討します」と言われた場合を想定しています。
株式会社〇〇
〇〇様
お世話になっております。
株式会社〇〇の〇〇でございます。
本日はご多忙のなか、弊社のサービスを紹介する機会をいただきましてありがとうございました。
貴社の課題や展望についてお話しいただけたことにも心より感謝申し上げます。
お打ち合わせの際にご依頼をいただいたサービスの詳細な資料をお送りいたします。
ご不明な点やご依頼事項などがございましたら、遠慮なくお申し付けください。
引き続き、何卒よろしくお願いいたします。
後追いメールで成果を上げるポイント
ここまで後追いメールの効果と例文をみてきましたが、契約成立の可能性を上げたいなら、メールをただ送るだけではいけません。先述の「効果」のなかでも触れたように、顧客が商談を思い出し、「この会社・商品ならば契約したい」と考えるような工夫を施す必要があります。
せっかくメールを送ったにもかかわらず、あまり効果がない、もしくはかえって悪い印象を相手に抱かせないように、以下で紹介するポイントをしっかりと押さえましょう。
早めに送る
後追いメールはなるべく早めに送りましょう。時間を空けると自社の記憶や印象が薄れていき、どんなに良いメールを送っても効果を上げづらくなります。そのため、基本的には商談を行った当日中、遅くとも翌日の朝、商談から24時間以内に送りましょう。
ただし、商談当日中であっても夜中に送ってはいけません。夜中や早朝などの連絡は非常識だと思われる可能性があるからです。メールを送る際は、早さだけでなく時間帯も考慮することが重要です。
件名と本文を工夫する
後追いメールを書く際は、件名や本文の内容を工夫する必要があります。
まず、件名はメール内容がぱっとわかるようにしましょう。相手は毎日何通ものメールを処理しているため、わかりづらい件名ではほかのメールに埋もれる可能性があります。具体的には、会社と自分の名前を添えて、「〇〇の打ち合わせのお礼」といった具合に、メールの内容がぱっとわかる件名にします。
本文の内容は、定型文だけだと思われない工夫が必要です。商談中のエピソードや商談内容の簡潔なまとめなど、顧客のことを考えて書いたと伝わるような内容であれば好印象に繋がります。また、新たな提案やメリットなどを伝えるのも有効です。
相手の行動を促す
後追いメールの文中では、顧客が契約に向けて動いてくれるよう促しましょう。具体的には、メールの中で相手に対して問いかけをするのが有効です。その際、相手が答えやすいように具体的に質問をするのがポイントです。
例えば、「検討するにあたっての懸念事項はないか」「再検討の結果、新たな提案が可能になったためもう一度商談の機会を設けられないか」など、次のステップに繋がる内容を含めましょう。
進捗状況を聞かない
後追いメールを書く際は、顧客に対して進捗状況を聞かないようにしましょう。営業活動を受けた顧客は契約するか否かの検討をしますが、検討中に進捗を聞かれても「検討中です」としか答えられません。
そのような質問をしても状況確認以上の意味がなく、場合によっては「しつこい」と思われて印象が悪くなる可能性もあります。
契約によるメリットを伝える
後追いメールでは、契約によるメリットを明確に伝えましょう。顧客には、自社商品・サービスによってどのようなことができるか、現状からどのように変化するかなどを認識してもらう必要があります。具体的には、件名の工夫や主題・目的の絞り込みなど、商品に関する内容を伝えられる工夫が必要です。
併せて、契約しなかった場合や先延ばしにした場合のデメリットも、合理的な範囲で伝えられればより効果的でしょう。また、必要に応じてメールに補足資料を付けると、顧客のより深い理解に繋がります。
なお、追加のメリットをメールで伝える際、相手によっては商談中に伝えられなかったことで不満や不信感を抱く可能性もあります。そのため、「商談後再検討した結果、新たに提案可能になった」といった趣旨の文章を併記すると良いでしょう。
メール以外でフォローする方法
営業活動をしてからのアフターフォローは、メール以外の方法でも行えます。それぞれの方法で異なるメリット・デメリットがあるため、自社・顧客の環境や想定する使用状況などを考慮して選択しましょう。
電話
電話で顧客と直接会話すれば、コミュニケーション上の行き違いをなくしつつ、メールよりも気持ちや熱意を伝えやすいという利点があります。また、連絡にタイムラグが生じないというのもメリットです。
文章しか利用できないメールではすべてが文面のままに受け取られるため、内容を誤解されるかもしれません。また、何度も文章を送り合うよりも、一度直接話した方がすぐに理解し合えるということはよくあります。
一方、メールに比べると、相手がその場にいなくてはならないデメリットもあります。相手の時間を拘束するだけでなく、相手がその場にいなければ連絡自体がとれません。また、資料を見せながら話したい場合などには、不便を感じることもあるでしょう。
ビジネスチャット
近年ビジネスの現場で多用される、チャットを使用してのアフターフォローも可能です。
メールより手軽に送信できるため、コミュニケーション上の負荷が相対的に小さく、気軽にやりとりできる利点があります。また、データ共有機能を使えるサービスならば、顧客に資料を渡すことも可能です。多くのビジネスチャットは連絡以外にもさまざまな機能を利用できるため、必要に応じて柔軟な使い方ができるでしょう。
ビジネスチャットのデメリットは、相手も同じチャットツールを導入する必要がある点です。普段から付き合いがある相手ならば同じツールを使っている可能性が高い一方、新規の営業相手は自社と同じツールを使っていないかもしれません。可能であれば、事前に相手が同じツールを使っているか確認しましょう。
ビデオ通話
ビデオ通話のようなサービスを使い、オンライン上で直接話すフォロー方法もあります。
相手の顔を見ながら話せるため気持ちが伝わりやすく、直接会う必要もないため効率的にコミュニケーションがとれます。訪問の手間をかけずに直接面と向かって話せるメリットは、メール・電話などにない独自のものです。
一方、ビデオ通話にもデメリットはあります。まず、話すためにパソコンで向き合う必要があり、事前に予定を合わせておく必要があります。メールのようにお互いが自由なタイミングで連絡できるツールではありません。また、インターネットへの接続環境によっては、通話に支障が出る可能性もあります。
【まとめ】営業後も連絡をとって契約に繋げよう
営業活動後の後追いメールについて、概要や効果を上げるポイントなどを紹介しました。後追いメールの送信は、効果的な営業活動のために重要なステップで、ポイントを押さえたメールを送れれば契約成立に一歩前進します。顧客へのマナーを守りつつ、印象に残るようなメールを書くことを心掛けてみましょう。
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